院長ってどんな人?⑥

ストーリーで読み解く院長の人生と人間性


~ストーリーで読み解く院長の人生と人間性~

  • 1.はじめに
  • 2.理学療法士 なるまでストーリー 学生編
  • 3.理学療法士 なるまでストーリー 社会人to学生 編
  • 4.理学療法士 なってからストーリー 臨床現場デビュー編
  • 5.理学療法士 なってからストーリー 帰京~開業決意編
  • 6.理学療法士 なってからストーリー 開業準備~開業~そして現在編
  • 7.おわりに

6.理学療法士 なってからストーリー 整体院開業~そして現在編

その後いままでの職場を退職。

同時に店舗となる物件探しと開業のために必要な知識情報を得ようと勉強の時間に当てました。

いまの職場、もしくは別の職場で勤務しながら物件を探して開業に向けて勉強しようかとも考えましたが、きっと

「いまの業務が忙しい」

「この環境で来てくれている患者様を見捨てられない」

「やっぱり固定給ある中で働けるのって安心」

などの独立開業を選択しない言い訳があとから山ほど出てくるだろうと夫婦で話し合い、早い段階での退職、退職と同時に物件探し及び開業準備を行うという選択をしました。



いま思えばかなり思い切った選択をしたなと思っています。

独立開業を考えている国家資格保持者の方がこれを見ているのなら、正直お勧めしない作戦です。


正式に前職場を退職した後は週に2回、ずっと前からお手伝いしている有料老人ホームのリハビリの指導監修をしながら、物件探しと開業準備。

そして数日に一度、近所の「ガ○ト」「コ〇ダコーヒー」を日によって店を変え、席を変え、やる事、調べる事、これからのこと、もう頭も中の事をなんでもA4紙に書きなぐっていました。

※今開業して数カ月、たまにこの時期のA4のメモを見返すことがありますが、これからの希望から今後の不安、当時の葛藤まで克明に自身の感情を記載してあり、読むと懐かしくも恥ずかしくもあります。

何もかも一から調べて探して、分からないことにぶち当たり、また調べて動く。この毎日でした。

特に物件が見つからない。探せど探せど見つからない。

僕が開業したかった地域がどうやら住み心地が良いらしく、新しい物件はすぐ埋まってしまい、なおかつ店舗事務所での使用可能のマンションがまったくありませんでした。

その頃の僕の焦りと不安については、正直思い出したくないくらいです(笑)

ただ暗闇の中を、まだ見えていない光がその先にあることを信じて歩いているような・・・。



そんな中で店舗となる物件を探すエリアを広げてみた時に出会ったのがいまの物件です。

一度内覧してみた時は

「床の木目が落ち着いた感じのする部屋だな」

「窓が広くて開放的。かなり日が入って日中は明るい感じがしそうだな」

と思ったことを覚えています。

そこから1週間後、再度内覧を。その時に仲介業者さんに

「整体をやりたいので、ベッドを持ち込んでみてもいいですか?」

と許可を取り、内覧時にベッドを置いてみました。

そこで

「・・・ここだ!ここなら自分の理想とする空間が作れる!」

そう思いました。そしていろいろな段取りや手続きを確認して審査を申し込むと、

仲介業者からは

「オーナー様のところに別に仲介業者から先に一件審査が入ってるみたいです」

とのこと。まぁこの時は凹みました。

「せっかくここだと思える物件と出会ったのに。縁がなかったのか。

また一から物件探し、やり直しだ」

そうやって落ち込んでいた数日後、仲介業者から

「廣川さんの審査が繰り上がりまして。現在結果待ちです」と。

前の方がなぜ審査に落ちてしまったのかは分かりませんが、とにかく僕は電話口で叫んでいました。

「ヨッシャーー!!まだ運があるぞおれ!」

そして審査は無事に通過。めでたく契約可能となりました。

ちなみにこの時はその後の必要書類をハイテンションで準備して夜に投函後、切手を貼り忘れていたことに気が付き、翌朝初回の集配時間までポストの前で郵便局員さんを待つことに。



登校中の小学生の「でっかいおじさん、ポストの横でなにやったんだろう」の視線が痛かった・・・。

みなさん、ハイテンションでの必要書類の提出にはご注意を。

物件以外にもやることは沢山ありました。

ホームページ作成、看板、チラシ、名刺、物品選定から購入、電気水道にインターネットの契約・・・

ここには書ききれないほどでした。

物件契約後~開業前まではもう本当にやることだらけで忙しく動き続けていました。

自分の夢に向かって自分で一から働く場所を作り上げていくことを実感しながらの準備は確かに楽しかったです。しかしふとやってくる「お客様が来てもらえなかったら・・・」という不安。



その不安が起こる度に

「その考えが起こるってとこは、まだ考えが浮かんてくる余裕が自分ある証拠だ。

 そんな考えが起こる暇がないほど動いてないじゃないか」

と自分に言い聞かせながらやってきました。

そしてついに、2023年10月17日、無事「T’s整体院」を開院することとなりました。







この「T’s整体院」という「屋号」。ほんの少しだけこだわりがありまして。

この「院長ってどんな人?」が書き終わったらこの部分にも触れたいと思っています。

ことでようやく開業に至りましたが、もちろん分からないことだらけ。

その都度調べて動き、分からないことにぶち当たり、また調べて動く(2回目)。

ここまで妻はもちろんのこと、両親、兄弟、友人知人といろいろな協力と応援を頂きながら開院することができました。

いろんな人にどれだけ感謝をしても足りない。

それぐらいに協力してくれた人たちにただただ感謝です。



今まで組織に属し、常勤働きで給与を頂くという立場でした。

現在は「個人事業主」として、不安定ですが「独立開業」という選択を選びました。

これからは「患者様」から「お客様」に変わりますが、

「体の痛みで仕事や生活に困っている人に、より深く携わり貢献していきたい」

「そして痛みから解放されて生活を、人生を充実させて欲しい。そのお手伝いがしたい」

この思いは理学療法士として臨床の現場で働き始めた時から不変のものです。

現在開業して約4ヵ月(現在2024年2月某日)。

少しづつ地域の皆様からのご支持を受けることができ始めました。

また板橋区をはじめ、北区や練馬区、新宿区から。

遠くは埼玉県さいたま市からもお越し頂けるお客様もいらっしゃって、本当に感謝です。

まだまだやることだらけ、分からないことだらけです。

それでも自分が感じた思いに、決意に、正直に。

これからも頑張っていきたいと思います。

この記事を書いた人

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廣川 徹

昭和49年生まれ。板橋区の腰痛専門整体院 T's整体院の院長。理学療法士として17年間、整形外科リハビリクリニックや外来患者様中心の病院、慢性期専門病院、有料型老人ホーム等で働き約10万件以上の施術経験をし、多くの患者様の痛みの改善、生活の質の向上に貢献。